保健師が行う在留外国人に対する保健指導

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  • ホケンシ ガ オコナウ ザイリュウ ガイコクジン ニ タイスル ホケン シドウ

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<p>目的 保健師が行う在留外国人に対する保健指導の内容を明らかにする。</p><p>方法 質的記述的研究方法を用いた。調査対象は静岡県の保健師8人で,4人ずつ2グループに分けて令和元年12月から令和2年1月フォーカスグループインタビュー調査を行った。逐語録から,保健師が外国人に対して行った保健指導に関する内容を含む最小単位を切片化し,共通する概念により抽象度を上げてコードを生成,さらにサブカテゴリー化,カテゴリー化を行い分析した。</p><p>結果 研究対象者は全員女性で,年代は30代から50代,経験年数は14年から31年であった。所属は保健所3人,市町村4人,企業1人であった。220の切片,45のコード,15のサブカテゴリーと6のカテゴリーが生成された。保健師が行う外国人に対する保健指導の6つの概念は,【背景理解と生活状況の把握】【コミュニケーション】【個人の尊重】【関係性の構築】【保健指導の実施と評価】【支援体制の構築と政策化】であった。</p><p>結論 保健師が行う外国人に対する保健指導は,外国人の【背景理解と生活状況の把握】から始まり,多様な方法を駆使して【コミュニケーション】を図り,異文化の理解と個別性の考慮により【個人を尊重】した公正な態度で接していた。継続的で共感的な関りによる【関係性の構築】,信頼できる身近な相談者となって【保健指導の実施と評価】を行い,さらには地域の関係者,関係機関との連携を図るために【支援体制の構築と政策化】が必要と考えていた。在留外国人の個別の健康問題だけでなく,地域の関係者,関係機関との連携による生活の保障を含めた包括的な支援が必要であることが示唆された。</p>

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