Matrix metalloproteinasesのヒト気管および肺組織における発現個体差
書誌事項
- タイトル別名
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- Individual variations in gene expression levels of matrix metalloproteinases in human trachea and lung
抄録
<p>【目的】シックハウス症候群の発症や症状の程度には顕著な個人差が認められるが、そのメカニズムは明らかにされていない。シックハウス症候群の症状のひとつである気道過敏性について、その個体差が生じるメカニズムを明らかにする目的で、我々はこれまでに、代表的な気道過敏性関連遺伝子であるADAM33(a disintegrin and metalloproteinase domain-containing protein 33)をはじめ、気道過敏性に関与することが報告されている生体内因子についてヒト気管及び肺組織における発現量の個体差について評価した。その結果、ADAM33に比べてMMP (matrix metalloproteinases)9の発現量の個体差が顕著であることを見出した。本研究では、気道リモデリングに重要な役割を果たすMMPファミリーのうち、MMP9以外のアイソフォームならびにMMPsの内因性阻害因子であるTIMPsのヒト気管、及び肺組織における発現レベルを検討した。</p><p>【方法】正常ヒト気管組織及び正常ヒト肺組織由来total RNA(それぞれn=10)をBioChain社より購入し、TaqMan MGB Probeを用いるduplex real-time RT-PCR法によりmRNA発現量を定量し、比較Ct法により評価した。</p><p>【結果及び考察】今回評価したMMPs (MMP2,8,9) mRNA発現量については、おしなべて気管組織に比べて肺組織において顕著な個体差が認められた。また、気管及び肺ともに、MMP2<MMP9<<MMP8の順に個体差が大きく、MMP8については気管では約40倍、肺では約10000倍の個体差が認められた。さらに、肺組織においてはMMP8とTIMP1との間に有意(p<0.05)な正の相関が認められた。本研究で得られた結果は、気道過敏性に関するヒト個体差を議論するうえで重要な情報を提供できるものと考えられる。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 48.1 (0), P-124-, 2021
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390851961197777664
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- NII論文ID
- 130008073595
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可