手術中の看護師の口述からの看護記録作成に向けた基礎的検討
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- 菅 彩香
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 大野 ゆう子
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 永安 真弓
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 大阪府済生会千里病院
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- 藤井 誠
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 安藤 菜摘子
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 藤牧 貴子
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 工藤 榛香
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 筒井 杏奈
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 田嶋 哲也
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 清水 春香
- 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
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- 山本 真
- 大阪府済生会千里病院
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- 斉藤 律子
- 大阪府済生会千里病院
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- 中谷 敏
- 大阪府済生会千里病院
書誌事項
- タイトル別名
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- Can nursing records be generated from a nurse’s spoken words during surgery?
- - A basic study on generating accurate nursing records –
- - 手術室看護記録の音声入力支援に向けて –
説明
<p>背景:音声認識システムの開発が進んでおり、音声認識を看護記録システムに導入することで記録業務の効率化が期待されている。臨床研究では記録システムとしてのユーザビリティや話し言葉の識別精度の検討が始められている。音声認識技術を看護記録作成に活用をする場合、話し言葉と書き言葉の違いがボトルネックとなる可能性がある。そこで、本研究では外回り看護師の発話と看護記録で用いられる用語の対応関係を調査した。</p><p>方法:3件の婦人科腹腔鏡手術から、看護師の口述と看護記録のデータを取得し、形態素解析を行った。形態素の内容の比較は名詞に着目して行い、看護記録から収集された名詞の形態素をカテゴリーとサブカテゴリーに分類し、各カテゴリーに対応する口述の形態素を抽出し比較を行った。</p><p>結果・考察:口述と看護記録のデータそれぞれから9,220件と552件の形態素が分析のため抽出され、そのうち2,370件と450件は名詞の形態素であった。看護記録の名詞の形態素のうち26.2%は口述から同一の形態素が抽出され、63.2%は口述では同じ意味・内容を示す別の用語に言い換えが行われていた。また、看護記録の形態素のうち10.5%は、口述には含まれていなかった。本研究では、多くの口述と記録の用語に対応関係を認めており、看護師の口述から看護記録作成を行うためのキーワードの抽出を行える可能性が示唆された。しかし、口述と記録で用いられる用語の差異を認めることから、記録の音声認識支援を行うためには、口述と記録の用語の関連付けを充実させる必要があると考えられる。</p>
収録刊行物
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- ITヘルスケア誌
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ITヘルスケア誌 16 (1), 13-20, 2021
ITヘルスケア学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390851961199563136
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- NII論文ID
- 130008073557
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- ISSN
- 18814794
- 18814808
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可