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- 福長 秀彦
- NHK放送文化研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Social Psychology and News Reporting on COVID-19 Vaccination
- 新型コロナワクチン接種をめぐる社会心理と報道 : インターネット調査から考える
- シンガタ コロナワクチン セッシュ オ メグル シャカイ シンリ ト ホウドウ : インターネット チョウサ カラ カンガエル
- Consideration Based on an Internet Survey
- インターネット調査から考える
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説明
新型コロナワクチンの高齢者への接種開始(2021年4月)を前に、接種をめぐる社会心理をインターネット調査によって探り、ワクチン報道のあり方を考察した。調査と考察の結果は次の通り。 ■接種の意向と属性:“接種派”が73%を占めた。20代、30代で“接種派”の割合が低下。“未定派”は女性が圧倒的に多かった。インフルエンザの予防接種の習慣がある人は接種の意向が強い。 ■ワクチンの安全性と有効性の信頼度:「ある程度は信頼する」が多く、全幅の信頼は得られていない。「あまり信用していない」人でも45%が“接種派”であった。感染の不安から仕方なく接種しようという心理が読み取れる。 ■接種・非接種・未定の理由:“接種派”では「集団免疫の効果」が3番目に多かった。“非接種派”・“未定派”では「安全性への不安」「有効性への疑問」が多かった。 ■“安全性に不安”の理由:“非接種派”“未定派”とも「未知の強い副反応に対する不安が」最多。ワクチンがこれまでにないタイプのもので、短期間で開発されたことによると見られる。 ■安全性をめぐる報道:十分な信頼を得られていない。“非接種派”“未定派”では、テレビ・ラジオを視聴して安全性に不安を覚えた人が多かった。接種後のアナフィラキシーや死亡事例の報道が「不安を煽っている」として批判されている。そうした報道に際しては、公的機関の見解(発症の確率・接種との因果関係など)・対応を先ずは的確に伝え、接種に対する無用な不安が拡がらないようにしなければならない。
収録刊行物
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- 放送研究と調査
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放送研究と調査 71 (7), 2-27, 2021
NHK放送文化研究所
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390852049743695488
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- NII論文ID
- 130008076625
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- NII書誌ID
- AA11207753
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- ISSN
- 24335622
- 02880008
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- NDL書誌ID
- 031591431
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可