そば粉を使用した調理法の開発
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of the cooking method using the buckwheat flour
- −そば粉使用の焼き菓子に添加する材料についての一考察−
抄録
<p>【目的】そば粉は希少な栄養素であるルチンをはじめ、たんぱく質、ビタミン類、食物繊維などを含む良質な食品である。また炭水化物を豊富に含むことから、製菓材料として用いることで、小麦粉に匹敵する食品として活用することが期待できるため、巷には多くのレシピが存在する。そこで本研究では、無作為に選定したそば粉使用の焼き菓子のレシピを基準とし、添加する材料を変更することで、良好な食味や栄養価の充実について検討した。</p><p>【方法】そば粉、アーモンド粉、砂糖、ベーキングパウダー、食塩を混合したものに、豆乳、水、油脂、ココナッツミルクを混合したものを加え混ぜ、型に流し焙焼、放冷後常温にした基準レシピを対照とした。次に対照のアーモンド粉をそれぞれ、おからパウダー、大豆粉、粉末高野豆腐に変更して調製した生地についても同様に焙焼、放冷し試料とした。また、各試料は対照生地に近いテクスチャーになるよう添加する水の量の調整を行った。品質評価として膨らみの測定、焙焼後重量の計測、写真撮影、官能評価、栄養価の比較を行った。</p><p>【結果・考察】膨らみの測定では大豆粉と粉末高野豆腐で対照に近い結果となり、特に粉末高野豆腐では高い膨化を示し、焼き菓子特有のふっくらとした仕上がりとなった。焼き上がりの重量でも大豆粉と粉末高野豆腐で対照に近い結果となり、保水力の高さが明らかとなった。官能評価では添加材料の違いによる目立った不味は見られなかった。栄養価の比較ではおからパウダーでエネルギーと脂質の低減、ビタミンB1と食物繊維の向上、大豆粉では鉄の向上が著しい結果となった。粉末高野豆腐ではたんぱく質とカルシウムの著しい向上と炭水化物の低減が見られた。</p><p>今後も栄養価の充実と良好な食味を実現したそば粉の調理法の開発を目指したい。</p>
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 32 (0), 54-, 2021
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390852252713789824
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- NII論文ID
- 130008085616
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可