ドレッシングによる野菜の苦味、渋味、青臭さへの低減効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Reducing effect of dressings on bitterness, astringency, and grassy of vegetable
説明
<p>【目的】我が国では健康増進のため1日350gの野菜摂取が推奨されているが、十分な量に達していない。そこで、嗜好的に受容性が高くない野菜の苦味、渋味、青臭さを低減させるドレッシングを開発し、野菜摂取量を増やすことで、健康に貢献できると考えた。以前にマヨネーズが野菜の苦味低減に寄与することを報告した。本研究では、マヨネーズと同様の原料を配合したドレッシングによる、苦味、渋味、青臭さへの効果確認及びその作用機序を明らかにすることとした。</p><p>【方法】対象とする野菜はサラダで食されるレタス、トマト、キャベツ、ブロッコリーとした。各野菜に水を加え、フードプロセッサーで粉砕し、ろ過した。ろ液にドレッシングを添加し、味認識装置で苦味と渋味の評価、SPME-GC/MS法により青臭さを評価した。また官能評価により、対象野菜の苦味、渋味、青臭さについてドレッシングの有無による違いを評価した。次に官能評価で顕著な効果が認められたレタスを対象とし、ろ液にドレッシングの原料である卵黄、食油、食酢、にんじんピューレを添加し、機器により苦味、渋味、青臭さを評価した。</p><p>【結果】機器分析の結果、各野菜で、ドレッシング添加により苦味が低減した。渋味のないブロッコリー以外の野菜で渋味が低減した。また、それぞれの野菜の青臭みに関する成分が低減した。官能評価では、ドレッシングを添加することで苦味、渋味、青臭さが低減し、レタスで最も効果がみられた。各原料添加により低減効果が認められたが、特に苦味は食酢で、青臭さは卵黄と食酢の効果が高かった。以上より、開発したドレッシングは苦味、渋味、青臭さの低減に効果があること、及びその効果は食酢と卵黄由来であることが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 32 (0), 92-, 2021
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390852252714918144
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- NII論文ID
- 130008085699
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可