執政制度の多様性の再検討
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- 今井 真士
- 学習院大学法学部・非常勤講師
書誌事項
- タイトル別名
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- Rethinking Varieties of Executive Institutions: A New Dataset on Constitutional Executive–Legislative Relations, 1946–2020
- ―憲法の明示的規定に基づくデータセットの構築、1946~2020年
説明
<p>執政制度の形式的側面(執政府・立法府関係)は民主主義体制だけでなく権威主義体制においても重要である。しかし、これまで権威主義体制を分類するときには実態的側面(支配エリートの組織的基盤)のみが重視される傾向にあった。本稿では、体制横断的に形式的側面を捉えるためのデータセットとして「憲法の明示的規定に基づく執政府・立法府関係」(CELR)を提示する。まず、各データの趣旨として、政治制度の設計と運用に基づく政治体制、実効性の有無と執政府の二元性に基づく執政府・立法府関係の分類枠組み、権限行使の経路の違いに基づく各アクターの憲法的権限を順次説明する。次に、CELRの応用方法を主に3つ提案する。すなわち、複数の類型の統合に伴う事例群の拡大、特定の権限の追加に伴う事例群の絞り込み、CELRの憲法的権限とV-Demの慣例的権力のデータの併用に伴う権限行使の形式と実態の乖離の識別、である。最後に、CELRの対象範囲の拡張可能性を指摘して議論を締め括る。</p>
収録刊行物
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- 比較政治研究
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比較政治研究 7 (0), 57-82, 2021
日本比較政治学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390852282342854144
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- NII論文ID
- 130008087645
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- ISSN
- 21890552
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可