100万を越える細胞集団中の稀少細胞の探索を実現するトランススケールスコープ

DOI
  • 市村 垂生
    大阪大学 先導的学際研究機構 科学技術振興機構 さきがけ
  • 永井 健治
    大阪大学 先導的学際研究機構 大阪大学 産業科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Trans-scale-scope to explore rare cellular activity in more than one million cells

抄録

<p>生体システムの多くの現象では,少数の細胞が多細胞システム全体に作用して,システムに劇的な変化をもたらす。このような現象の背後にあるメカニズムを理解するためには、膨大な数の細胞集団の時空間的なダイナミクスを細胞分解能で観察することが不可欠である。我々は、従来の顕微鏡の限界を超えた1cm以上の広視野での細胞イメージングを実現する「トランススケールスコープ」と呼ぶべき装置を開発している。これにより、視野内で10万から100万個の細胞集団のタイムラプスイメージングが可能であることを実証した。画像全体の任意の位置にズームインすることで、その局所領域における細胞の分布とダイナミクスを知ることができる。これまでに、HeLa細胞のカルシウムイオンや細胞性粘菌のcAMP動態のイメージングに応用し、0.01%以下の希少細胞の検出、および稀少細胞が引き起こす多細胞イベントの観察に成功した。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual59 (Abstract), 161-161, 2021

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390852714994551936
  • NII論文ID
    130008105128
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual59.161
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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