腰椎後方椎体間固定術(PLIF)後のcage脱転のリスクファクターである洋梨形状椎間板に対する角度可変型cageの骨癒合における有効性

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Fusion rates of PLIF using expandable cage for pear-shaped discs, a risk factor of cage retropulsion

この論文をさがす

抄録

<p>はじめに:洋梨形状椎間板がPLIF後cage脱転のリスクファクターになり,洋梨形状椎間板に対してexpandable cageが有効とする報告がある.洋梨形状椎間板に対して角度可変型cageが骨癒合に有効か検討した.</p><p>対象と方法:2015年7月~2018年9月に腰椎変性疾患に対して角度可変型cageを用いて1,2椎間PLIFを施行し,術後1年以上経過観察した68例(男性38例,女性30例,平均年齢71.8歳)を対象とし,94椎間にcageを挿入した.洋梨形状椎間板群(P群20椎間)とコントロール群(C群74椎間)に分け,術後6ヶ月のCT,術後1年のXP機能撮像による骨癒合率を比較検討した.</p><p>結果:cageの後方移動は両群とも認めなかった.術後6ヶ月の骨癒合率はP群50%,C群79.7%で有意差を認め(P=0.01),術後1年の骨癒合率はP群85%,C群94.6%で有意差は認めなかった(P=0.16).</p><p>結語:角度可変型cage使用下でP群は術後6ヶ月における骨癒合で劣るものの術後1年ではC群と同等であった.角度可変型cageは洋梨形状椎間板でも設置面を確保し安定するため,骨癒合に有効な可能性が示された.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 12 (10), 1228-1234, 2021-10-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ