伏在活断層発見の手掛かりとしての扇状地河川の瀬切れ

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タイトル別名
  • The Losing Stream on a Fan as a Clue to the Discovery of a Concealed Active Fault
  • フクザイカツダンソウ ハッケン ノ テガカリ ト シテ ノ センジョウチ カセン ノ セギレ

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抄録

<p>近年,活断層が認定されていない地域での甚大な内陸型地震被害も報告されており,平野における伏在活断層調査が課題となっている.変動地形のみから地表面変位を伴わない活断層を探し出すことには限界があり,新しい手掛かりが必要とされる.活断層による鉛直変位は,たとえわずかな撓曲であっても累積すれば,帯水層に大きな層厚変化をもたらすことから,扇状地における瀬切れの形成要因の一つと考えられる.本研究では,香川県中央部の香東川扇状地の瀬切れ地点において,常時微動探査,2次元微動アレイ探査および電圧差分法電気探査の物理探査を実施し,水理地質構造を総合的に解析した.その結果,帯水層厚の大きな変化が伏在活断層である仏生山断層(仮称)の撓曲構造を反映したものである可能性が高いことが分かった.本事例は,扇状地における瀬切れが伏在活断層を発見する手掛かりになることを示しているものと考える.</p>

収録刊行物

  • 応用地質

    応用地質 62 (3), 156-169, 2021-08-10

    一般社団法人 日本応用地質学会

参考文献 (14)*注記

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