初診時に予後不良因子を有する骨粗鬆症性椎体骨折に対する早期BKPの有効性

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抄録

<p>はじめに:骨粗鬆症性椎体骨折(Osteoporotic Vertebral Fracture:OVF)に対するBalloon Kyphoplasty(BKP)施行時機は現在も議論の最中である.我々は予後不良に至る可能性が高いと報告されてきた因子を有するOVFに対し早期のBKPを行い,その有効性について検討した.対象と方法:2011年7月~2018年6月でOVFに対し受傷後8週以内にBKPを施行した62例(男15例,女47例)を対象とした.結果:予後不良因子は中柱・後柱損傷:62.9%,椎体楔状率50%以下:46.7%,MRI T2強調像での広範囲低信号:39%,T2強調像での局所超高信号:24%,経時的圧潰進行:3%,後弯頂椎の骨折:2%であった.早期BKPによる疼痛,ADL,X線学的な椎体整復及び局所後弯の改善は良好であり,重大な合併症は認めなかった.考察:予後不良因子を有するOVFに対する早期BKPについて検討した結果,臨床的有効性が示唆され,重大な合併症はなかった.予後不良因子を有するOVFに対するBKPは,従来より早期となる受傷後4~8週に行うことが妥当であると考える.</p>

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