文化財修理報告書から見た寺社建築を構成する大径・長大部材の特徴

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タイトル別名
  • Characteristics of large woody components of temple and shrine buildings from the cultural property repair reports

抄録

<p>現在日本には2800棟以上の木造重要文化財建造物が存在する。これらの修理について、文科省は約150年周期で行うのが望ましい一方、現在は約半分のペースである約270年周期の修復に留まっているとしており、今後文化財保護の観点から修復件数が増加することが予想される。重要文化財建造物の修復の際には、なるべく元の状態に近い形で建材の取替えをすることが望ましいとされる。しかしながら大径長大部材については国産材では供給できず外材が使用されるケースもある。今後の文化財修復やそのための国産材による資源供給を考えるうえで重要なのは、部材の樹種・規格情報となる。特に大径長大材の使用が考えられる「柱材」について情報の蓄積が重要と考えられる。</p><p>そこで本研究では重要文化財建造物の大径・長大部材のデータベース構築の端緒として、「長野県の国宝・重要文化財建造物修理工事報告書Ⅰ~Ⅲ」(郷土出版社、1988)にまとめられている木造の寺院及び神社28件の修理報告書及び解体図面から各建造物の「柱材」について「長さ・太さ・材種」についてデータベース化した。さらに建造物の創建年代や、周辺地域の植生・地形といった諸情報との関連について分析した。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853038534677376
  • NII論文ID
    130008117601
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_243
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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