防災と林業とを共存させる森林調査の一提案

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タイトル別名
  • A new forest survey concept that allows disaster prevention and forestry to coexist

抄録

<p> 森林の有する国土保全の機能等の様々な公益的機能は,国民に広く恩恵を与えるものであり,適切な森林の整備を進めていくことは,国土や国民の命を守ることに繋がるものである。しかし,木材価格の低迷等によって森林の所有者の経営意欲が低下していることや,森林を整備する担い手の確保が大きな課題となっている。このような森林を取り巻く状況を踏まえて,森林を支える仕組みとして「森林環境譲与税」が創設されることになり,市町村による適切な森林管理計画の策定が進められている。</p><p>今までの森林整備計画の立案では林業が主体であったが,近年の山地災害の激甚化によって森林への防災の期待が高まってきている。今回の報告は,地区毎の林分の細り度(完満度),樹齢,樹高,胸高直径,地下水等を複合的に考察した内容である。林分の成長度合いを評価することで,林業と防災機能の両方の目的に沿った森林整備計画の立案することが可能となり,この結果から木材の適切な伐期や適正樹種の選定,防災力の評価ができる。このような新しい評価基準による森林整備計画の立案は,岡山県の新庄村において実践されており,各市区町村にアドバイスができる仕組みができてきた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853038534725888
  • NII論文ID
    130008117934
  • DOI
    10.11519/jfsc.132.0_559
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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