DV加害者更生の現状と課題—被害者と加害者間の新たな関係構築モデルの検討—

DOI
  • 田村 康平
    新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科 社会福祉学専攻 保健医療福祉政策・計画・運営分野
  • 寺田 貴美代
    新潟医療福祉大学 社会福祉学科

書誌事項

タイトル別名
  • Current status and challenges of domestic violence perpetrator programs: Examining a new relationship-building model between the victim and the perpetrator

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抄録

<p>近年、DVは社会的問題としての認識が広がり、DV再発防止の観点からは被害者と加害者のどちらにもかかわりが必要であることが指摘されている。しかしながら日本のDV対策においては、加害者への主な対応は一部の民間機関からの支援提供に留まっているのが現状である。そこでDV加害者更生の現状と課題を明らかにした上で、既存のプログラムにおける課題の克服を目指して、新たな支援モデルの検討をする目的として本研究を行った。</p><p>インタビュー調査を用いて調査した結果、特にDV加害者更生に関する専門性を有する人材の不足が深刻な問題であることが明らかとなった。そのため、加害者更生の実施機関だけでなく被害者支援機関や行政の相談窓口などとより一層の連携を強化し、課題の解決を目指す必要があると考える。また本研究の調査結果から、被害者からの説得や勧めで加害者が加害者更生に参加するケースが多いことも把握できた。そのため、被害者と加害者が希望する場合には、双方の関係修復や再構築という選択肢を選ぶことを可能とする新たな支援方法のモデルとして、「関係構築モデル」を構築した。</p>

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