創薬研究におけるビッグデータ共有およびAI活用に関する検討

  • 青島 健
    エーザイ(株)hhcデータクリエーションセンター

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説明

創薬研究はディスカバリー、トランスレーション、クリニカル、リアルワールドなど様々なステップで構成され、それぞれのステップ・プロセスにおいて、種々の科学データが生成されている。今までこれらのデータは、各々の部門を中心に活用・構築が行われてきた。つまり、探索部門はクリニカルデータを活用せず、クリニカル部門はディスカバリーのデータに興味を示さないのが実態であった。しかし、近年、データに関わる部門横断的な利活用ニーズが高まっている。その背景として、人工知能(AI)技術が目覚ましい発展を遂げ、創薬研究のあらゆるプロセスで生成される膨大なデータを対象にした、高速かつバイアスのない網羅解析が実現しつつあることが挙げられる。これらの解析により生成された仮説やエビデンスは創薬研究を加速させ、開発期間とコストの削減につながる可能性を秘めている。本稿では、創薬研究におけるデータ共有やデータレイク(本稿ではデータベースの集合体をデータレイクと定義する)構築の必要性について解説する。更に、我々が十数年以上かけて構築した社内化合物情報を中心としたデータレイクについて紹介し、創薬研究におけるビッグデータおよびAI活用の実例を紹介する。

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 57 (12), 1097-1102, 2021

    公益社団法人 日本薬学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853188960745600
  • NII論文ID
    130008123337
  • DOI
    10.14894/faruawpsj.57.12_1097
  • ISSN
    21897026
    00148601
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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