書誌事項
- タイトル別名
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- Pursuit of unobtainable objects through insensitivity to outcomes
抄録
<p>アイドルの追っかけや競りといった日常の一場面から,ギャンブル依存やストーカーなどの疾患や犯罪に至るまで,手に入らない対象に執拗に接近しようとする行動は,私たちの社会の様々な領域で見られる。なぜ私達は手に入らないものを追い求めるのだろうか。本研究では,手に入らない対象を求め続けることで,対象がより魅力的になるという仮説を立てた。この仮説を検証するため,150名の参加者を対象としたウェブ実験を実施した。参加者は,強化学習パラダイムに沿って作成された,恋愛シミュレーションを模したアバター選択課題と,アバターの魅力度評定を行った。よい結果を返す確率が低いアバターを選択する割合をもとに,参加者を追跡群と非追跡群に分類した。滞在確率とモデルの解析から,追跡群はアバター選択後の結果に対する感度が低いことが示された。さらに,追跡群の選択課題後の魅力度評定において,よい結果を返す確率が低いアバターに対する魅力度が,選択回数に比例して上昇していた。以上の結果から,手に入らないものを求める人々は,結果に対する感受性が低いために同じ選択を続け,選び続けることでその選択肢をより魅力的に感じることが明らかとなった。</p>
収録刊行物
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- 日本心理学会大会発表論文集
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日本心理学会大会発表論文集 84 (0), PJ-006-PJ-006, 2020-09-08
公益社団法人 日本心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853266466205184
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- NII論文ID
- 130008127031
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- ISSN
- 24337609
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可