日本人Potocki-Lupski症候群7症例の臨床症状
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- 柳下 友映
- 東京女子医科大学小児科 東京女子医科大学遺伝子医療センターゲノム診療科
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- 山本 圭子
- 東京女子医科大学遺伝子医療センターゲノム診療科 東京女子医科大学輸血細胞プロセシング部 東京女子医科大学統合医科学研究所
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- 西 恵理子
- 大阪母子医療センター遺伝診療科
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- チョン ピンフィー
- 福岡市立こども病院小児神経科
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- 山田 博之
- 鳥取大学医学部附属病院脳神経小児科
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- 永田 智
- 東京女子医科大学小児科
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- 岡本 伸彦
- 大阪母子医療センター遺伝診療科
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- 山本 俊至
- 東京女子医科大学小児科 東京女子医科大学遺伝子医療センターゲノム診療科 東京女子医科大学統合医科学研究所 東京女子医科大学大学院先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野
書誌事項
- タイトル別名
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- Clinical symptoms of seven Japanese patients with Potocki-Lupski syndrome
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説明
<p> 【目的】17p11.2領域の欠失はSmith-Magenis症候群 (SMS) の原因としてよく知られているが, 同領域の重複によって生じるPotocki-Lupski症候群 (PTLS) については本邦において十分な理解が得られていない. 日本人PTLS患者の実態を明らかにするため, これまでに経験した症例の臨床症状および経過をまとめ検討した. 【方法】網羅的ゲノムコピー数解析により17p11.2領域の重複を認めた症例の臨床情報をまとめ, 海外における既報告例と比較検討した. 【結果】7症例 (男/女=2/5, 年齢 : 1歳5か月〜5歳11か月) においてRAI1遺伝子を含む17p11.2領域の重複を認めた. 全例精神運動発達遅滞・非特異的な顔貌所見を示した. 筋緊張低下, および自閉スペクトラム症状を疑わせる常同行為などの症状はそれぞれ4例において認められ, てんかんは2例で認められた. 全7例で認められた表現型は, 過去にPTLSで報告されたものと矛盾はなかった. 【結論】SMSは先天性心疾患や特徴的顔貌などから比較的鑑別が容易であるが, 今回PTLSと確認できた7例の臨床症状は精神運動発達遅滞や顔貌所見, 筋緊張低下, 行動の特徴など, いずれも非特異的であるため, 臨床症状だけでPTLSを鑑別することは難しいと考えられた. PTLSの臨床的特徴をより理解するために, 患者情報をさらに詳しく調査する必要があると考える. </p>
収録刊行物
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- 脳と発達
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脳と発達 53 (6), 456-461, 2021
一般社団法人 日本小児神経学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853266467402624
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- NII論文ID
- 130008126411
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- ISSN
- 18847668
- 00290831
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可