地域在住高齢者における性格特性と食品摂取パターンの認知機能に対する影響の検討―SONIC study70歳データを用いた横断分析―

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  • The influence of personality traits and dietary patterns on cognitive function among 70-year-old community-dwelling elderly: a cross-sectional analysis of the SONIC study

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抄録

<p>目的:性格特性は健康に影響するものの,その機序は明らかではない。本研究では,性格特性と認知機能の関連において習慣的な食品摂取が両者を媒介するかを検討した。</p><p>方法:分析対象者は地域高齢者837名(69~71歳;男性395名,女性442名)だった。認知機能はMoca-J,性格特性はNEO-FFIを用いて5因子を測定した。食品摂取は簡易型自記式食事歴法質問票を用いて測定し,3つの食品グループ(野菜・魚,飯・みそ汁,肉)の因子得点を算出した。目的変数をMoca-J得点,説明変数を各性格特性得点,媒介変数を3つの食品摂取因子得点,調整変数を性別とする調整媒介分析を行った。年齢,教育年数,居住形態,経済状況を統制変数とした。</p><p>結果:開放性および調和性,野菜・魚因子,認知機能の関連は,男性では全て有意であり,女性では野菜・魚因子と認知機能の関連を除き全て有意であった。男性でのみ開放性,野菜・魚因子,認知機能の関連で有意な媒介効果が示されたが,その性差は有意ではなかった。</p><p>考察:男性高齢者では,開放性が野菜・魚の摂取を介して認知機能に影響することが示唆された。ただし,縦断的検討の余地がある。</p><p> </p><p>連名発表者追加</p><p>(正)</p><p>池邉 一典#(大阪大学), 神出 計#(大阪大学), 新井 康通#(慶應義塾大学), 石崎 達郎#((地独)東京都健康長寿医療センター研究所)</p>

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