嘘をつくことに対する認識と嘘をついた回数との関連―社会的望ましさ反応の影響を統制して―

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タイトル別名
  • The relationship between cognition of lying and the number of lies: A study of controlling the effect of socially desirable responding

説明

<p>太幡(2020)は,嘘をつくことに対する認識(嘘をつくという行為全般をどのように考えているか)の個人差を,嘘をつくことに対する否定的認識,嘘をつく上手さの上達可能性の認識,嘘をつく上手さの遺伝規定性の認識の,3側面から捉える尺度を作成した。そして,否定的認識が低い者ほど昨日嘘をついた回数が多いことを示した。</p><p>本研究では,嘘をつくことに対する認識と嘘をついた回数との関連について,太幡(2020)では考慮されていなかった,社会的望ましさ反応の影響を統制して再検討することを目的とした。大学生105名に,まず,嘘をつくことに対する認識尺度(太幡,2020)に回答するように求めた。次に,嘘をついた回数を測定するため,昨日一日の出来事を詳細に記述させ,ついた嘘の内容を記述するように求めた。最後に,自己欺瞞,印象操作の下位尺度から構成される,バランス型社会的望ましさ反応尺度日本語版(谷,2008)に回答するように求めた。嘘をついた回数を目的変数,嘘をつくことに対する認識と社会的望ましさ反応を説明変数とするポアソン回帰分析を行った結果,太幡(2020)と同様に,否定的認識が低い者ほど嘘をついた回数が多かった(β=-.26, p<.01)。</p>

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