児童虐待防止のための多職種・多機関連携の促進

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タイトル別名
  • Promotion of multi-organizational and multi-professional cooperation to prevent child maltreatment
  • ジドウ ギャクタイ ボウシ ノ タメ ノ タショクシュ ・ タキカン レンケイ ノ ソクシン

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抄録

<p>近年,児童虐待等,子どもや家庭をめぐる問題は,ますます複雑化しており,早期発見・早期対応が重要となっている.迅速かつきめ細やかな対応のためには,児童相談所と市町村との連携をはじめとして,保健所・児童福祉施設・警察・医療機関などの多くの機関の連携が不可欠となっている.国立保健医療科学院では,児童相談所職員を対象とする「児童相談所の連携機能強化に向けた中堅職員研修」と保健師等を対象とする「児童虐待防止研修」の 2 研修を令和 2 年度より一部合同化し,多職種連携・多機関連携を強化する人材育成の取り組みを始めた.本報告では,この取り組みの概要を紹介し,研修受講者アンケートの内容を分析し,多職種・多機関連携教育としての可能性と課題を整理する.児童福祉司・児童心理司・保健師らが協働するグループワークでは,自職種の強みを再発見し,また,他職種の専門性について理解を深める点で,受講者の気づき・学びが確認された.今後の研修運営に向けては,グループダイナミズムを一層効果的に用いながら連携相手の視点に肉薄する仕組みづくりが,連携強化教育において重要であることが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 保健医療科学

    保健医療科学 70 (4), 394-398, 2021-10-29

    国立保健医療科学院

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