職員向け院内デジタル掲示板の導入、運用、効果に関する研究

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タイトル別名
  • Introduction and the effects of the in-hospital-digital signage for staffs
  • ショクイン ムケ インナイ デジタル ケイジバン ノ ドウニュウ 、 ウンヨウ 、 コウカ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

<p> 組織における情報共有は重要な課題である。国立病院機構横浜医療センターでは2013年1月より職員への情報共有、および意識向上を目的に、院内デジタル掲示板(ナースステーションや医局などで、ネットワークに接続したテレビモニターを使って情報を発信するシステム)を導入した。放送する情報(コンテンツ)は、「病院全体の患者数」、「診療科・病棟ごとの患者数」、「目標達成状況」「業務連絡」の4つに大きく分けられる。導入後1〜2ヶ月間にモニターアンケートを行い、問題点を発見し解決策を講じた。そして導入半年後、職員全員を対象にアンケートを行い、院内デジタル掲示板の視聴頻度、病院全体患者数に対する意識評価、高視聴率コンテンツ、自身の職場に対する院内デジタル掲示板の必要性などについて調査した。その結果、院内デジタル掲示板は情報共有に一定の役割を果たすと考えられた。また、導入後大きく患者数が増加し、査定率も大幅に低下していることから、院内デジタル掲示板で患者数、目標達成状況、査定率等を放送することは職員の意識向上に貢献することが示唆された。</p><p> 院内デジタル掲示板は、医療機関における導入事例が少ないため、活用方法が明らかではない。導入については、ディスプレイパネル費用と配信費用がかかるものの院内職員の労力は1名(兼職)のみと大きくなく情報共有の促進ならびに、職員の意識向上という視点から導入の効果は大きいものと思われる。今後は、さらなる改良や新たな利用法の構築が求められる。</p>

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