犬の原発性腎臓腫瘍におけるシクロオキシゲナーゼ(COX)–2の発現性およびピロキシカムの抗腫瘍効果の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Cyclooxygenase -2 expression and antitumor activity of piroxicam in canine primary renal tumors
  • イヌ ノ ゲンパツセイ ジンゾウ シュヨウ ニ オケル シクロオキシゲナーゼ(COX)-2 ノ ハツゲンセイ オヨビ ピロキシカム ノ コウシュヨウ コウカ ノ ケントウ

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説明

犬の原発性腎臓腫瘍28例におけるシクロオキシゲナーゼ(COX)-2の発現性およびピロキシカムの抗腫瘍効果に関して検討を行った。免疫組織化学染色を実施した腎臓腫瘍の42.9%(6/14例)でCOX-2の発現が認められた。COX-2の発現が認められたのはすべて腎上皮系腫瘍(腎腺癌、腎臓移行上皮癌)であり、間葉系腫瘍、胎子系腫瘍ではCOX-2の発現は認められなかった。また、これら腎上皮系腫瘍の転移部位においてもCOX-2の発現が認められた。外科手術併用なしでピロキシカムを投与した症例(3/8例)および、初診時に転移が認められピロキシカムを投与した症例(8/16例)では未投与症例と比較して、生存期間中央値は有意に延長した。また、ピロキシカム投与後に腎臓腫瘍および転移部位の縮小が認められた症例も1例存在した。以上より、ピロキシカムが犬の原発性腎臓腫瘍に対しても抗腫瘍効果を示す可能性が示唆された。

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