福祉用具が生活を変える
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- 加島 守
- 高齢者生活福祉研究所
抄録
<p> 私は理学療法士資格取得後に勤務した病院で,国際障害分類(ICIDH)で受けた教育をもとに,いかに機能障害を回復させることができるかどうかを主に機能訓練を行っていた。すなわち,介助する場所・介助する方向・介助するタイミングを考えながら,適切な刺激を・適切なタイミングで・適切な量を分析していた。</p><p> その後,在宅の高齢者に対しての住宅改造給付事業や補助器具貸与事業(第32回埼玉理学療法士学会 1997年にて発表)に関わるようになって,「機能が向上しなくても福祉用具や住宅改造を行うと生活が変わる」ことに気づかされた。例えば車椅子を変えることで海外旅行に行く事ができた四肢麻痺の方や電動カートを利用することでお化粧や服装が変わっていくところまで生活が変わった方がいらっしゃった。しかし,平成10年ごろでは沓摺撤去による屋内段差解消と歩行器で移動は自立できたが,仏様にお水をあげることができないという声も聴いた。</p><p> 今回は,福祉用具や住環境を変えることにより,いかに生活が変わるか,暮らし方が変わるかについて,また介護保険法改正により機能の異なる福祉用具を複数提案したり,福祉用具サービス計画書に選定根拠を書くことが義務付けられているということも含めてお話ししたいと思います。</p>
収録刊行物
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- 理学療法学Supplement
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理学療法学Supplement 48S1 (0), B-77-B-77, 2021
公益社団法人 日本理学療法士協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853443029243136
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- NII論文ID
- 130008133293
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可