島根県に自生するトウテイラン(<i>Veronica ornata</i> Monjuschko)とサンイントラノオ(<i>V. ogurae</i> (T. Yamaz.) Albach)の種間雑種の育成とその形質

  • 加古 哲也
    鳥取大学大学院連合農学研究科 島根県農業技術センター
  • 持田 耕平
    鳥取大学大学院連合農学研究科 島根県農業技術センター
  • 郷原 優
    鳥取大学大学院連合農学研究科 島根県農業技術センター
  • 中務 明
    島根大学生物資源科学部
  • 小林 伸雄
    島根大学生物資源科学部

書誌事項

タイトル別名
  • Interspecific Hybrids between <i>Veronica ornata</i> Monjuschko and <i>V. ogurae</i> (T. Yamaz.) Albach Native in Shimane Prefecture, Japan and their Characteristics
  • 島根県に自生するトウテイラン(Veronica ornata Monjuschko)とサンイントラノオ(V. ogurae (T. Yamaz.) Albach)の種間雑種の育成とその形質
  • シマネケン ニ ジセイ スル トウテイラン(Veronica ornata Monjuschko)ト サンイントラノオ(V. ogurae (T. Yamaz.) Albach)ノ タネ カン ザッシュ ノ イクセイ ト ソノ ケイシツ

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抄録

<p>島根県に自生する日本固有の多年草,トウテイランとサンイントラノオ(オオバコ科クワガタソウ属)の遺伝資源活用と園芸化による絶滅危惧種保護を目的に2種間で種間雑種の作出を試みた.2種間の正逆交雑において,トウテイランを種子親に,サンイントラノオを花粉親にしたときのみ交雑種子が獲得でき,1交配当たりの種子獲得数の期待値は0.5粒であった.得られた種子から生育した個体をSRAP法によって雑種検定したところ,両親のバンドを受けついでおり,雑種性が確認された.両種とその種間雑種92個体の開花期における特性調査の結果,雑種個体の葉の大きさや茎,葉の毛量は両親の中間的な値を示し,花序長や開花期間などは両親より長かった.これらの観賞に関与する形質の遺伝性は,主成分分析によっても支持される結果が得られた.本研究の結果,観賞性に関与する形質に着目して選抜,育種を進めることで,より優れた品種の育成が可能と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 20 (4), 399-406, 2021

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (6)*注記

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