「臨床学」の視点と実践研究の方法-臨床心理学の立場から-

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タイトル別名
  • Reflections on Clinical Practice and Resarch from the Standpoint of Clinical Psychology
  • リンショウガク ノ シテン ト ジッセン ケンキュウ ノ ホウホウ リンショウ シンリガク ノ タチバ カラ

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抄録

近年、医療の現場以外でも「臨床」という用語が多用されるようになった。同時に「実践研究」の必要性も認識されている。しかし、現場感覚を基礎にした「臨床学」の発想はいまだ大学の研究と教育の中に根づいているとはいいがたい。対人援助の現場に臨んでの実践で必要とされる視点は、必ずしも〈科学の知〉だけではない。むしろ、対象との関係の論理を媒介にした、個別的な〈臨床の知〉が求められる場合が多い。そこで、現場・実践・関係・経験をキーワードとする「もう一つの知」のあり方、その視点からなされる臨床学の方法論について若干の検討を加えた。さらに、大学や大学院の教育において臨床実践学に依拠する実践家の訓練システムの構築が必要とされていることも示唆した。

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