日本数学コンクールの挑戦

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タイトル別名
  • Japan math-contest as a challenger
  • ニホン スウガク コンクール ノ チョウセン

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説明

日本数学コンクールは名古屋大学の事業として、地域教育界との密接な連携のもとに12年にわたって続けられてきた啓蒙活動である。この論説の目的は、日本数学コンクールの成立とその背景、具体的な内容、運営状況などについて、残された資料や筆者の体験をもとにルポルタージュ風に紹介することである。最初に数学の大衆化の潮流として小倉金之助らの存在にふれ、次に第一回日本数学コンクールの概要を紹介する。特に受験問題とまったく無縁なイースト菌の増殖問題については問題と講評の全文を記す。これが日本数学コンクールの問題の特徴的な傾向とされるからである。さらに四方義啓(元)教授を中心とするフォローアップセミナーにおける研究活動の具体的内容を述べ、それが大学院教育に与えた影響にもふれる。四方教授の退官後もコンクールとフォローアップセミナーは、一部形を変えはしたが関係者の熱意によって存続している。その意図がどこにあるのかを現会長である伊藤正之氏の文章を引用して述べ、最後に現代数学の潮流を概観しつつ今後の可能性を模索してみる。

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