批判的安全保障とケア ― フェミニズム理論は「安全保障」を語れるのか?

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タイトル別名
  • Critical Security Studies and Care: Can Feminist Theory Speak about “National Security”?
  • ヒハンテキ アンゼン ホショウ ト ケア : フェミニズム リロン ワ 「 アンゼン ホショウ 」 オ カタレル ノ カ?

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説明

本稿では、フェミニズム理論のなかでも、主流の正義論などが想定してきた個人、社会、世界の在り方に異を唱え、相互依存的で具体的な個人間の関係性に着目し、新しい社会構造を提案してきたケアの倫理が、いかに安全保障を論じてきたのかを考察する。20世紀後半以降、批判理論や構築主義の影響をうけた批判的安全保障研究を概観すれば、その誕生の当時より、フェミニズム理論と批判的安全保障研究との親和性が見受けられ、現在、批判的安全保障研究において、フェミニズム理論を欠かすことのできない理論的支柱の一つとさえなっているといっても過言ではない。本稿の目的は、この親和性の在り方を分節化し、いかにケアの倫理が戦争と対峙してきたかを論じることによって、フェミニズム理論のもつ安全保障論の可能性とその重要性を明らかにすることである。

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