昭和基地管理棟の建設 (2)管理棟資材の国内製作と昭和基地での建設

書誌事項

タイトル別名
  • Construction of the new central building of Syowa Station, Antarctica (2) Production and transportation of building elements and building work at Syowa Station
  • ショウワ キチ カンリトウ ノ ケンセツ 2 カンリトウ シザイ ノ コクナイ
  • ショウワ キチ カンリ トウ ノ ケンセツ (2)カンリ トウ シザイ ノ コクナイ セイサク ト ショウワ キチ デノ ケンセツ

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説明

本論は管理棟資材の製作, 輸送及び昭和基地での建設など, 実施設計以降の製作過程についてまとめたものである。管理棟の建設工事は3年に分けて行われた。初年度の1991年1月には基礎工事と床面積138m^2の1階鉄骨構造部分の建設を行い, 1992年1月の第2年度工事では前年に完成した第1層躯体の上に2,3階の木構造部分合計583m^2を組み立てて建築本体を完成した。そして第3年度の1993年1月に給排水, 電気, 空調の各設備工事およびスプリンクラー, 煙感知器取り付けなどの防災設備工事を行って延べ床面積721m^2の大規模複合建築が昭和基地にできあがった。建築工事に要した日数は第3年度の設備工事を除く2期合計で94日, 実労働時間を1人1日7時間として合計2100人・日を費やした大工事であった。管理棟の建築で試みた新しい建築システムはまだ改良すべき点も多いが, コンクリート工事の省力化, 大断面集成材を用いた木構造の防火設計, 部品の大型化, 新接合法の考案など, 新しいプレファブ工法の可能性が示された。南極観測隊では建設担当者が毎年入れ替わるので多年度にまたがる工事では, 情報伝達のシステム化が望まれる。

収録刊行物

  • 南極資料

    南極資料 37 (3), 319-347, 1993-11

    国立極地研究所

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