いんげん豆あん粒子中のたんぱく質組成ならびにそのペプシン消化耐性について

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  • Composition and Pepsin Digestibility of Proteins Extracted from Microground Particles in Cooked Bean Paste (Ann)

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抄録

いんげん豆はあん等,全粒で加熱加工し,菓子やパン等に利用されることが多い。いんげん豆を全粒加熱したとき,細胞由来の難消化性の粒子が形成されるとともにペプシン抵抗性のレグミン塩基性サブユニットが検出されなくなることが明らかとなっている。本報告では,凍結乾燥したあんをジェットミルで微粉砕し、内部に含有されるたんぱく質組成を調べた。あん粒子微粉砕物からはレグミン塩基性サブユニットを含む数種類以上のポリペプチドが抽出され,その組成はいんげん豆たんぱく質とは異なり,主要たんぱく質であるファゼオリンの含有量が低かった。あん粒子から抽出したたんぱく質のペプシン消化性を測定したところレグミンサブユニットに由来すると見られるポリペプチドが高いペプシン抵抗性を示した。以上のことから,いんげん豆を全粒で加工するとペプシン消化耐性たんぱく質を包含する粒子が形成されることが示された。

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