農地表層土壌中の放射性セシウム濃度分布図作成のための緊急調査

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タイトル別名
  • Emergency Survey for Spatial Mapping of Radioactive Cesium Concentration in Agricultural Soil
  • ノウチ ヒョウソウ ドジョウ チュウ ノ ホウシャセイ セシウム ノウド ブンプズ サクセイ ノ タメ ノ キンキュウ チョウサ

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抄録

2011年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)の事故に伴い、放射性物質による高度の汚染が発生したと考えられる宮城県、福島県、栃木県、群馬県、茨城県および千葉県の農地において、土壌を採取し放射性物質の濃度を測定することにより、汚染状況を明らかにした。土壌中の放射性セシウム濃度と1m高さの空間線量率には正の相関関係(R2=0.84、サンプル数325)が認められ、土壌中の放射性セシウム濃度が増加すると空間線量率が増加することが明らかとなった。この関係性は、福島第一原発事故以降の耕起の有無、土壌の種類、地目の違いにより影響を受けることが明らかとなり、5つにグループ分けを行ったうえで、土壌中の放射性セシウム濃度を独立変数として、空間線量率を従属変数として回帰分析を行った。これら5つの回帰式および文部科学省が行った航空機サーベイによる空間線量率マップを用いて農地表層土壌中の放射性セシウム濃度推定図を作成した。コメの作付け基準である土壌中の放射性セシウム濃度が5,000Bq/kgを超えると推定される農地は83km2となり、その95%以上は警戒区域および計画的避難区域の両区域に集中していた。

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