成人男性における白血球数および好中球貪食能の日内変動について

  • 内藤 聖子
    九州大学大学院生物資源環境科学府生物機能科学専攻生物機能化学講座食糧化学研究室
  • 劉 忠峰
    九州大学大学院生物資源環境科学府生物機能科学専攻生物機能化学講座食糧化学研究室
  • 黒岩 中
    福岡大学医学部微生物・免疫学教室
  • 音成 道彦
    九州大学大学院生物資源環境科学府生物機能科学専攻生物機能化学講座食糧化学研究室
  • 田中 守
    福岡大学スポーツ科学部運動生理学研究室
  • 清永 明
    福岡大学スポーツ科学部運動生理学研究室
  • 田中 宏暁
    福岡大学スポーツ科学部運動生理学研究室
  • 進藤 宗洋
    福岡大学スポーツ科学部運動生理学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Circadian Rhythm of White Blood Cell and Neutrophil Phagocytic Function in Men
  • セイジン ダンセイ ニ オケル ハッケッキュウスウ オヨビ コウ チュウキュウドンショクノウ ノ ニチナイ ヘンドウ ニ ツイテ

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説明

免疫の日内変動を知ることは、運動が免疫に及ぼす影響を観察する場合に重要であると思われる。本研究では、成人男性における白血球と好中球貪食能の日内変動を明らかにし、あわせて血液採取のタイミングについて検討することを目的とした。 被験者は、21~41歳の男性7名であった。12時間の絶食後、7:30、12:00、16:00、20:00、翌日8:00に、肘静脈よりそれぞれ7mlの採血を行い、得られた血液より白血球数、白血球分画、好中球貪食率および好中球一個あたりの貪食能(P.I.)を測定した。結果の統計処理には、一元配置の分散分析を用い、有意差が認められた場合のみ対比法を用いて有意差検定を行った。有意水準は、危険率5%未満とした。その結果、総白血球数、好中球数、好中球貪食能は日内変動を有することが示唆され、総白血球数、好中球数は12:00に最も高い数値を示し、好中球貪食率、P.I.は12:00に最も低い値を示すことが示唆された。また、安静時での免疫比較を行う場合の血液採取には、すべての項目の有意差が認められなかったこと、その他の免疫に影響を及ぼす因子の影響をなるべく受けないためにも、早朝空腹時に採血を行うことが望ましい可能性が考えられた。

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