白石平野クリークに係る窒素循環についての考察 : 窒素循環モデルの構築

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タイトル別名
  • Evaluation of nitrogen circulation of the creek in Shiroishi area, Japan : Nitrogen circulation model
  • シロイシ ヘイヤ クリーク ニ カカワル チッソ ジュンカン ニ ツイテ ノ コウサツ チッソ ジュンカン モデル ノ コウチク

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説明

本研究では、クリーク地帯における営農形態や生活様式の変化が、クリークの窒素循環におよぼす影響について解明を試みた。白石平野のクリークの水質が、地域住民の活動により良好に保たれていた時代の状況、その後の基盤整備の進展等の環境変化及び現在の状況を調査した。地域全体とクリークに係る窒素循環の変化を把握するため、バイオマス利活用のために開発されたバイオマス資源循環利用診断モデルの有効性に着目し、1960年頃と2000年頃を表した白石平野の窒素循環モデルを構築した。この窒素循環モデルの特徴は、(1)地域内の窒素循環の要にクリークを位置づけたこと、(2)農地へのかんがい用水源として降雨のほか流域外のため池、地下水があるが、これらは一旦クリークヘ補給され、その後水田へかんがいされる、またその排水は再びクリークヘ還元するため、これらを反映するフローに改めたこと、(3)1960年頃における地域独自の生活雑廃水の処理システムである「ユドネ」をフローに位置づけたこと、などである。クリークの水質変化を、地域の窒素循環変化の観点からマクロ的に論じた事例は未だ見あたらない。白石平野の窒素循環モデルは、クリークの水質悪化要因の定量的な解析及び水質改善策の検討に役立つものと考えている。

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