カラマツ林における風倒木放置が残存立木のカラマツヤツパキクイムシ被害に与える影響

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タイトル別名
  • The effect of leaving blown down trees after wind damage in the forest of Japanese larch on the infestation of larch bark beetle
  • カラマツ林における風倒木放置が残存立木のカラマツヤツバキクイムシ被害に与える影響
  • カラマツリン ニ オケル カゼ トウボク ホウチ ガ ザンソン タチキ ノ カラマツヤツバキクイムシ ヒガイ ニ アタエル エイキョウ

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抄録

風倒被害が生じたカラマツ林においては,残存生立木へのカラマツヤツバキクイムシによる被害を予防するために,早期に風倒木を搬出するなどの処理が推奨されているが,その根拠について十分に実証されているとはいえない状況にある。本研究では,風倒木を放置することが,残存生立木にその後被害にどのような影響を与えるかを明らかにするために, 2006年10月に発生した風倒被害発生林分において風倒木放置区と処理区を設け,その後のカラマツヤツバキクイムシの発生状況および残存生立木の被害状況を比較した。風倒被害発生後,カラマツヤツバキクイムシは増加したが,残存生立木の被害本数率は放置区が3.7%,処理区が4.4%となり,両区に大きな差は認められず,被害発生率も微少であった。大規模風倒被害後のカラマツ林におけるカラマツヤツバキクイムシ対策としての風倒木搬出について,今後さらにデータを蓄積し,その効果について再検討する必要がある。

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