ABO式血液型の表現型と遺伝子型が不一致であった家族例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Familial Case of ABO Phenotype-Genotype Discrepancy
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説明
[目的]ABO式血液型の表現型と遺伝子型が不一致の家系を見出した.この家系について不一致の原因を究明し,血清学的な裏付けを行った.[対象と方法]家系内の三代にわたる8人を検査の対象とし,ABO式血液型の表現型と遺伝子型に不一致が認められた3人について詳細な遺伝子検査と血清学的検査を行った.[結果]遺伝子型検査でA型の亜型であるAxアリルを検出し,血清学的にAxの存在を確認した.表現型がそれぞれO型,B型であるにもかかわらず遺伝子型がAO型,AB型と判定されたものは実際にはAxO型,AxB型であった.[考察]Axは赤血球表面のA抗原が非常に少なく,血清学的にはOとほぼ同様の反応を示すため,本家系のAxの存在は知られることがなかった.またAxアリルはAアリルとOアリルのハイブリッドアリルであり,一般的な検出法ではAアリルと判定されてしまうため,遺伝子型から表現型を推定する際には注意が必要である.
収録刊行物
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- 福岡醫學雜誌
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福岡醫學雜誌 104 (2), 40-45, 2013-02-25
福岡医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649694131328
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- NII論文ID
- 120005227284
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- NII書誌ID
- AN00215478
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- DOI
- 10.15017/26219
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- HANDLE
- 2324/26219
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- NDL書誌ID
- 024684977
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- ISSN
- 0016254X
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- PubMed
- 23691599
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- 本文言語コード
- en
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
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- PubMed
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- 抄録ライセンスフラグ
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