進行胃癌に対する完全鏡視下胃切除術の妥当性

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  • Relevance of Totally Laparoscopic Gastrectomy for Patients with Advanced Gastric Cancer

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抄録

【目的】胃癌に対する腹腔鏡下手術は広く普及したが,進行胃癌に対する適応の是非に関しては議論の余地がある.本研究の目的は,進行胃癌に対する完全腹腔鏡下胃切除術の有用性を明らかにすることである.【対象・方法】当科において完全腹腔鏡下胃切除術が施行されたIB 期-III 期進行胃癌症例38 例の手術成績と予後を検討した.【結果】幽門側胃切除27例,胃全摘11例が施行された.郭清リンパ節個数は平均41 個(16-87 個)であった.平均出血量123ml,平均手術時間324分,術後合併症として出血を2例に認めたが,吻合部関連合併症および在院死は認めなかった.観察期間は8-72ヶ月で,再発は6例に認めた(腹膜播種3 例,胸膜播種1 例,卵巣転移1 例,肝転移1 例).全生存率は1 年94.7%,3 年・5 年76.3%であった.【結語】進行胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術は安全に施行可能であり,予後も良好である.これらの結果を検証するための,前向き比較試験が必要である.

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