竹繊維を利用した法面緑化基盤材の耐侵食性

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タイトル別名
  • Resistance to Erosion of Bamboo Fiber as a Slope Greening Substrate
  • タケ センイ オ リヨウ シタ ノリメン リョッカ キバンザイ ノ タイシンショクセイ

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説明

法面は,侵食や風化に対し脆弱であるため,法面保護の目的で法面緑化工の一つである植生基材吹付工は広く普及している.これは,法面侵食を抑制するために基盤材をラス金網を張った法面に吹付けるものである.しかし,法面は植物が繁茂する前にしばしば侵食の被害を受けてきた.このような法面侵食を軽減するために法面の基盤素材として竹繊維を利用する植生基材吹付工法が開発された.本吹付工は既にいくつかの現場で施工され,侵食が起こりにくいことがわかっている.本報告では,竹繊維吹付工がバークを使った従来吹付工に比べ侵食を受けにくいことを定量的に実証するために,小型容器に詰めた基盤材を模擬法面として屋外での侵食試験を行った.その結果,侵食量は,ラス金網の有無にかかわらずバークより竹繊維の方が少なく,ラス金網の設置により竹繊維とバークの侵食量はいずれも増加すること,ラス金網を設置しない竹繊維が最小の侵食量を示すことがわかった.また,侵食の抑制という点から考えると,竹繊維吹付工ではラス金網は設置すべきでないこと,接合剤を添加すべきでないという結論を得た.

諸言 植生基材吹付工について 竹利用の背景と材料 基盤材の透水性 基盤材の耐侵食性 現場における基盤材の劣化 まとめ 要約

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