高齢者の非代償性肝硬変に対して生体肝移植を施行し得た1例

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  • Living Donor Liver Transplantation in an Elderly Recipient with Preserved Performance Status : A Case Report

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抄録

【はじめに】高齢者に生体肝移植を行うべきかどうかについては,議論のあるところである.【症例】74 歳女性.検診で肝機能異常を指摘され,原発性胆汁性肝硬変と診断,経過観察されていた.その後肝予備能が低下し,他院にて生体肝移植が検討されたが,70 歳を超えていたため適応外とされた.当院では70 歳以上の肝移植症例の経験もあり,レシピエントの全身状態が良好であったこと(PS2),グラフト条件も満たしていたことから,生体肝移植可能と判断し,生体肝移植術(拡大左葉グラフト)施行.術後経過は概ね良好で,術後35 日目退院となった.現在も在宅・生存中であり,非常に良好なQOLを維持している.【考察】生体肝移植は,高齢レシピエントに対してもPS が保たれている場合は,安全に施行出来る可能性が高く,良好な術後成績を得られると考える.

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