字喃資料を用いた上古ベトナム語頭子音の再構

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  • A Reconstruction of Ancient Vietnamese Initials Using Chu Nom Materials

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従来上古ベトナム語(AV)の再建にしばしば字喃が利用されてきたが,子音連続など限られた音韻特徴が言及されるに止まった。本稿では,漢文・字喃文対訳『佛説大報父母恩重經』所収の字喃を基礎データとしFerlus(2009)のProto Viet-Muong(PVM)の再構音を参照しつつ,AV頭子音の体系の再建を試みた。結果,2音節語の分析により摩擦音化の過程が実証されたのみならず,頭子音全体の体系を示すに至った。今後も同様の資料を分析することにより,PVMから中古ベトナム語(17C)への変遷を解明する重要な鍵が得られると期待される。

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