-
- 藤原 敬介
- 京都大学
書誌事項
- タイトル別名
-
- <Articles>An overview of Molang Kadu phonology
- モーラン・カドゥー語音韻論の概要
- モーラン ・ カドゥーゴ オンインロン ノ ガイヨウ
この論文をさがす
抄録
本稿では、ビルマ・ザガイン管区・ピンレーブー郡区・モーラン村ではなされるモーラン・カドゥー語について、音韻論の概要を報告する。調査の結果、以下の諸点があきらかとなった。1. モーラン・カドゥー語の音素は/p, pʰ, b, t, tʰ, d, c[tɕ], j[dʑ], k, kʰ, g, ʔ, s, sʰ, ɕ, z, h, m, n, ñ, [nʲ], ŋ, l, w, y, [j];a, i, u, e, ɛ, o, ɔ, ə/である。2. 高声調、中声調、低声調、下降(緊喉)声調の四声調が弁別的であるほか、固有の声調をもたない軽声がある。3. セットー・カドゥー語と比較すると、有声阻害音が音素的になっている点が特徴的である。4. モーラン・カドゥー語の有声阻害音は、一般的には、ルイ祖語に推定される入破音に対応する閉鎖音に由来する。5. 低声調は、一般的には、高声調に後続する中声調が変調した結果、二次的に発生したものである。6. 下降(緊喉)声調は、一般的には、中声調に後続する低声調が変調した結果、二次的に発生したものである。7. 赤タイ語からの借用語については、赤タイ語の低声調は、モーラン・カドゥー語でも低声調で借用される。
収録刊行物
-
- 京都大学言語学研究
-
京都大学言語学研究 39 47-65, 2020-12-31
京都大学大学院文学研究科言語学研究室
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390853649700209536
-
- NII論文ID
- 120006976043
-
- NII書誌ID
- AA11576115
-
- DOI
- 10.14989/261912
-
- HANDLE
- 2433/261912
-
- NDL書誌ID
- 031332866
-
- ISSN
- 13497804
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可