仙台藩の鷹匠に関する基礎的研究

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タイトル別名
  • A Basic Study on Falconers of Sendai Han in Japan
  • センダイハン ノ タカジョウ ニ カンスル キソテキ ケンキュウ

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抄録

藩祖伊達政宗を筆頭に鷹好きの歴代藩主を持つ仙台藩伊達家では、多くの鷹匠たちを下級家臣であるヘ「組士」の1つとして組織化していたが、鷹匠組に関する研究は、史料的制約もあって、ほかの組士の研究と同様に進展していないのが現状である。本稿は、こうした状況に鑑み、同藩の鷹匠組とその支配頭などからなる「御鷹方」の概要を押さえ、鷹匠たちに関する基本的な事項について整理したものである。最初に、鷹匠たちの由緒書から彼らの先祖たちについてまとめ、もともと鷹匠ではなかった「鷹数奇成者」たちや浪人の子どもが仙台藩の鷹匠として召し抱えられた事例を紹介し、近世前期の鷹匠について考察を深めていく。次に、「御鷹方」について、その規模や構成、彼らの身分格式について探り、また、17世紀後半以降に生類憐みの令の影響を受けて仙台藩の鷹匠たちの位置づけが変化していく様子についても明らかにしたい。最後に、藩命によって「鷹事」を「家業」とする家が成立したのは18世紀に入ってからであることを指摘し、幕臣や他藩の家臣から「鷹術」を学ぶ鷹匠たちの姿について紹介するとともに、「鷹事家業」がどのように継承されていくのか、仙台藩の鳥屋頭を世襲した佐藤家を事例に述べていくことにする。

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