西田哲学における宗教の論理 : 『善の研究』と『場所的論理と宗教的世界観』との比較を手がかりに

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書誌事項

タイトル別名
  • The Logic of Religion in the Philosophy of Nishida Kitaro : Based on the Comparison Between An Inquiry into the Good and The Logic of Place and the Religions Worldview
  • ニシダ テツガク ニ オケル シュウキョウ ノ ロンリ : 『 ヨシ ノ ケンキュウ 』 ト 『 バショテキ ロンリ ト シュウキョウテキ セカイカン 』 ト ノ ヒカク オ テガカリ ニ

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抄録

『善の研究』と『場所的論理と宗教的世界観』は,西田幾多郎の最初期と最後期の論文である。この二つの論文の刊行時期は三十年以上離れているが,「宗教を説明する」という一貫した主題を持っている。本稿はこのことを手がかりにして,その二つの論文を比較し,それらの内在的な関係を明らかにしたい。まず,『善の研究』の第四編において,「純粋経験」という原理にしたがって宗教を説明する方法には,哲学と宗教を混同する危険があることを示す。次に,『善の研究』を『場所的論理と宗教的世界観』と比較し,この二つの論文の異同を明らかにする。最後に,『場所的論理と宗教的世界観』において西田は,宗教の独自性を保ちながらそれを説明するために,「逆対応」という概念を用いて,宗教自身の論理に主眼をおいていることを示す。

収録刊行物

  • 研究論集

    研究論集 18 1-10, 2018-12-26

    北海道大学文学研究科

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