低温低圧環境下における触媒反応による有機分子の生成実験

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タイトル別名
  • Formation experiments of organic molecules by catalytic reactions in low-temperature and low-pressure environments
  • テイオン テイアツ カンキョウ カ ニ オケル ショクバイ ハンノウ ニ ヨル ユウキ ブンシ ノ セイセイ ジッケン

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抄録

現在の太陽系に見られる有機分子の多様性は,星間分子雲から原始太陽系星雲,小惑星,惑星へと 進化する中で段階的に豊かになっていったと考えられる.本研究では,この段階の中で最も実験的研 究の少ない原始太陽系星雲を想定した有機物生成に注目し,最も豊富に存在する水素や一酸化炭素か ら,どの程度効率的に複雑な分子が生成し得るのか,という化学進化の初期過程を調べる実験を行っ た.実際の環境を意識した低温(50-750 K),低圧(101-103 Pa)で,非晶質マグネシウムケイ酸塩や鉄 を基板として触媒反応実験を行った所,反応効率には温度依存性があり,事前の予想通り750 K で最 も効率よく反応が進んだ.一方,効率は低いながらも,50-200 K の低温でも触媒反応による分子進化 が進むことが分かった.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 78 79-90, 2020-03-24

    低温科学第78巻編集委員会

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