保育現場の子ども虐待ケース対応に関する一考察―A 市保育施設の質問調査を中心に―

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of Responding to Child Abuse Cases Found by the Nursery Facilities- Focusing on a Result of the Questionnaire Survey to a Nursery School in ○○ city-
  • ホイク ゲンバ ノ コドモ ギャクタイ ケース タイオウ ニ カンスル イチ コウサツ : Aシ ホイク シセツ ノ シツモン チョウサ オ チュウシン ニ

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抄録

本研究は、A市内全ての保育施設に子ども虐待の防止や予防に向けた日頃の取り組み及び子ども虐待発見時の統一した対応の有無について調査し、施設による取り組みの差異について検討した。その結果複数の項目で回答の差異が見られた。 次に子ども虐待発見時に園内の統一した対応があるか聞いたところ、「ある」と回答した園は20園(54%)あり、「ある」と回答した園に、その具体的な方法について自由記述を求めた。その結果「園長・主任等への報告相談」「市や児童相談所への通告・相談」「全職員への周知・共有・見守り体制の確立」「記録」の順で回答が得られ、組織的対応及び関係機関と連携した支援を中心とした実践結果が得られた。  一方で、保育現場の子ども虐待に関する先行研究において有用とされるアセスメントシートや、個別支援計画書を活用した保育ソーシャルワークに関する回答はなかった。以上の結果から、子ども虐待の防止や予防に向けた保育現場の標準的な対応を図る上で、アセスメントシートや個別支援計画書を活用した保育ソーシャルワークに対する認識を深めるための手立てを検討する必要性があることが示唆された。

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