日本人の医療に対する信頼と不信の構造 : 医師患者関係を中心に

書誌事項

タイトル別名
  • Concepts of trust and distrust in physician-patient relationship in Japan
  • ニホンジン ノ イリョウ ニ タイスル シンライ ト フシン ノ コウゾウ イシ カンジャ カンケイ ヲ チュウシン ニ
  • ニホンジン ノ イリョウ ニ タイスル シンライ ト フシン ノ コウゾウ イシ カンジャ カンケイ オ チュウシン ニ

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説明

本研究は日本人が経験している医師との関わりの中から、信頼と不信の要因を明らかにすることを目的として行われた。25名の成人男女に対して半構造化面接を実施し、グラウンデッドセオリーアプローチの手法を用いて分析したところ、①医師の医学的能力に関する要因、②医師の態度・言動に関する要因、③医師-患者の感情、コミュニケーションに関する要因の3つのカテゴリーが見出された。それらはさらに①―1.医師についての評判・伝聞、①―2.医師の個人的・社会的特牲、①―3.適切な処置と治療の結末、②―1.医師の診療態度・接遇、②―2.十分な説明と納得、②―3.患者の利益の優先、②―4.背景要因となる限界性、③―1.医師の配慮・共感、③―2.医師のコミュニケーション能力と疎通性、③―3.患者の感情、の10のサブカテゴリーに分類された。医療に対する信頼の場合、能力と意図を切り離すことは難しく、感情的側面が重要な要因であることが明らかになった。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 4 11-20, 2004

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

被引用文献 (1)*注記

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