他者表情が変化する場面における高対人不安者の表情認知

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タイトル別名
  • How high social anxiety individuals recognize changing facial expressions
  • タシャ ヒョウジョウ ガ ヘンカスル バメン ニオケル コウタイジン フアンシャ ノ ヒョウジョウ ニンチ

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抄録

本研究は、コミュニケーション相手の表情が変化する対人場面における、高対人不安者の表情認知を検討することを目的とした。女子大学生43名を対象に実験を行い、実験協力者に対して3つのテーマについて自己紹介を行うように求めた。実験参加者が自己紹介を行っている間の実験協力者の表情を、1つ目のテーマでは中性表情、2つ目のテーマでは否定表情、3つ目のテーマでは肯定表情と変化させた。1つのテーマが終わるごとに、相手の感情の認知と自身に生じた感情の程度を測定した。その結果、高対人不安者と低対人不安者との間に、相手や自分の感情の程度の差はみられなかった。しかし、否定表情の際に認知した相手の否定感情が、肯定表情の際に生じる自身の感情に与える影響については差がみられ、低対人不安者では肯定感情を、高対人不安者では否定感情を、それぞれ促進していた。本研究の結果から、高対人不安者が好転を受け入れにくいことが示唆された。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 9 45-54, 2009

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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