行動指標を用いた心理臨床の関係性に関する定量的検討 : 描画法施行場面を題材として

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タイトル別名
  • Client-therapist relationships investigated by quantitatively analyzing : Client's actions during psychotherapy using drawing
  • コウドウ シヒョウ ヲ モチイタ シンリ リンショウ ノ カンケイセイ ニカンスル テイリョウテキ ケントウ ビョウガホウ シコウ バメン ヲ ダイザイ トシテ
  • コウドウ シヒョウ オ モチイタ シンリ リンショウ ノ カンケイセイ ニ カンスル テイリョウテキ ケントウ : ビョウガホウ シコウ バメン オ ダイザイ ト シテ

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抄録

本研究では、心理療法の現場で用いられる描画法の1 つである風景構成法を題材とした。この技法では、セラピストである見守り手の<教示>とクラエイントである描き手による<描画>の交替が10 回以上繰り返されて描画が進む。見守り手と描き手との関係性を基盤として、この技法を通して生き生きとした心的イメージが動き、このイメージの賦活が描き手の変化のきっかけになると考えられている。本研究の目的は、見守り手の教示と描き手の描画の交替の繰り返しを通して2 者の関係性が成立していくプロセスを、描き手の行動を指標として定量的に評価することである。1 名の見守り手によって17 人の実験参加者(描き手)に対して個別に施行された風景構成法施行場面が撮影された。各事例は見守り手によって臨床心理学的に評価された。また第3 者としてビデオを見た行動記録者は、各事例における、描き手から見守り手への交替の際の描き手の行動を全てコード化した。行動種類総数や特異性の時系列的変化が求められた。結果から、各事例についての見守り手による臨床心理学的評価と、描き手の行動の間に対応関係があることが示された。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 13 31-40, 2013

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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