フォーマルな談話での非デスマス形式の切換え : 日本語母語話者と中間言語話者の比較

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  • フォーマル ナ ダンワ デノ ヒ デスマス ケイシキ ノ キリカエ ニホンゴ ボゴ ワシャ ト チュウカン ゲンゴ ワシャ ノ ヒカク

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本稿は、丁寧体基調のフォーマルな談話での非デスマス形式の切換えについて、日本語母語話者と中級レベルの日本語中間言語話者の特徴を考察したものである。非デスマス形式の形態を語用論的立場から分類し、非デスマス形式とデスマス形式の対立関係、聞き手目当て性の有無といったスタイル切換えの制約条件について検討した。その結果は次のようにまとめられる。(a)日本語母語話者と日本語中間言語話者の談話に共通して、話し手主体の聞き手目当て的な非デスマス形式と聞き手の働きかけによる、現象としての非デスマス形式が見られた。(b)話し手主体の非デスマス形式はスタイル切換えにあずかり、フォーマルな談話ではその使用が回避されるが、体言終了型非デスマス形式が巧みに用いられ、丁寧体基調のフォーマルな談話においても聞き手に失礼にならず、より親密な関係を築きたい欲求を満たすポジティブポライトネスストラテジーとして積極的に活用される様子がうかがえた。(c) 聞き手主体の非デスマス形式は、聞き手の情報提供や話し手への同調など、ダイナミックに展開される自然談話の性質によるものである。(d) 母語話者と中間言語話者の談話を比較すると、非デスマス形式に関して各中間言語話者に特徴的な使い方があることがわかった。韓国語母語話者は非デスマス形式の独話的発話を多用し、英語母語話者は規範とおりのデスマス形式を用いている。中国語母語話者には言い切りの用言終了型非デスマス形式が多かったが、聞き手をぞんざいに待遇するといった感じが出るなど、FTA 発話になる可能性が高い形式である。このような母語話者別の特徴とともに、フォーマルな談話で聞き手となった日本語母語話者の聞き手としての役割に大きく依存することがわかった。

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