集団討議場面における第一声の共有性の違いが集団意思決定に与える影響

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タイトル別名
  • Does proposing unshared information at the beginning of discussion help to solve hidden profile problem?
  • シュウダン トウギ バメン ニ オケル ダイイッセイ ノ キョウユウセイ ノ チガイ ガ シュウダン イシ ケッテイ ニ アタエル エイキョウ
  • 集団討議場面における第一声情報の共有性の違いが集団意思決定に与える影響
  • シュウダン トウギ バメン ニ オケル ダイイッセイ ジョウホウ ノ キョウユウセイ ノ チガイ ガ シュウダン イシ ケッテイ ニ アタエル エイキョウ

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説明

原著

本研究は、集団討議での情報共有の失敗をもたらす要因のうち、共有情報バイアスに着目し、集団討議の第一声で共有する情報の共有性の違いが集団意思決定に与える影響を検討した。認知的葛藤が新しい知識の獲得を促進することから、第一声情報が共有情報の場合より、非共有情報の場合の方が集団意思決定の正答率が高いとの仮説を立てた。実験では、隠れたプロファイルを用いて3名集団での集団討議を実施した。その結果、第一声情報の種類の違いと集団意思決定の正答率の間に、有意な連関は見られず、仮説は支持されなかった。しかしながら、集団多数選好と集団意思決定の正答率の間に有意な連関が見られた。このことから、第一声情報の影響よりも集団初期多数選好の影響を強く受けた可能性、および第一声情報の情報価がその後の討議に影響を与える可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 17 87-92, 2017

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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