教師志望学生のメンタライゼーションと共感性との関係

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タイトル別名
  • The Relationship between Mentalization and Empathy on Teacher Trainees
  • キョウシ シボウ ガクセイ ノ メンタライゼーション ト キョウカンセイ ト ノ カンケイ

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本研究では,教師を志望する大学生におけるメンタライゼーション(自己理解力・他者理解力)と共感性との関係を検討することを目的とした。教師志望学生553名(男性233名,女性320名)平均年齢20.9歳(SD=0.92)を対象に,共感性の5つの下位尺度について,メンタライゼーションの自己理解力,および他者理解力の高さのパタンをもとに抽出された6つのクラスタおよび性別による比較を行った。その結果,メンタライゼーション能力の低い学生ほど他者からの影響を受けやすく,特に対自的メンタライゼーションの低い学生は他者の成功や失敗を自分に帰属して考える傾向があることが示された。さらに,メンタライゼーション能力の高い学生ほど他者と共感的に関わろうとしたり他者の目線になって他者を理解したりしようとする傾向があることが示された。性差においては,女子は男子よりも他者からの影響を受けやすく他者に対して共感的に配慮しやすい傾向があることが,さらに,男子は女子よりも他者に起こった出来事を自分に帰属して考えやすい傾向があることが示された。これらの結果をふまえて,教師志望学生のメンタライゼーション能力および共感性の高さが教員養成においてどのような意味をもつのかについて考察した。

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