<文法的誤り>から<創作的誤謬>へ : 第二言語としてイタリア語を学ぶ日本人学習者向け、ジャンニ・ロダーリの『ファンタジーの文法』に基づいた創作的作文の教授法

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タイトル別名
  • From Grammar Mistakes to Creative Errors : Using Gianni Rodari’s The Grammar of Fantasy to Teach Creative Writing to Japanese Learners of Italian as a Foreign Language
  • ブンポウテキ アヤマリ カラ ソウサクテキ ゴビュウ ヘ ダイニ ゲンゴ トシテ イタリアゴ ヲ マナブ ニホンジン ガクシュウシャ ムケ ジャンニ ロダーリ ファンタジー ノ ブンポウ ニ モトヅイタ ソウサクテキ サクブン ノ キョウジュホウ

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抄録

論文

本論文ではイタリア人作家ジャンニ・ロダーリの『ファンタジーの文法』(1973 年)に基づいた日本人学習者向けの創作伊作文の教授法について考察する。筆者は2013 年度から大阪大学で中級(CEFR でA2 レベル)と上級(CEFR でB1 - B2 レベル)のイタリア語作文の授業を担当し、外国語学部イタリア語専攻の2、3、4 年次の学部生を対象に、日常的な通信からビジネスレターにいたるまで様々な手紙、物語、日記、漫画、学術論文など異なるジャンルの文体的特徴と作法について指導をしてきた。授業で扱ったジャンルの中で、筆者は創作的作文に焦点を当て、ロダーリが提案した「ファンタジーの二項式」、「創作的誤謬」、「ひっくり返しのおとぎ話」、「ファンタスティックな仮定」、「お話をまちがえること」などの物語創作法を適用した伊作文の教授法について紹介する。また、第二言語(L2)学習者向けの学術的な伊作文マニュアルのメリットと課題を検討し、第二言語教育に適用されたロダーリのアプローチの特徴と意義について考察する。授業で利用した資料、学生によって実行された課題、ロダーリの『ファンタジーの文法』に込められている現代の若者たちへの伝言を分析しつつ、伊作文の授業の教授法について論じる。

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